8/15と21に、「八重山からの風〜石垣島の今を知っていますか」という場をオンラインで持ちました。

8/27(木)に沖縄地裁で、石垣市民で構成された原告団が提訴した「義務づけ訴訟の提起および仮の義務づけの申し立て」についての判決が下る日を前に、今 石垣島で起こっていることを知っていただくことを目的にして開催しました。
ゲストとして、1回目の8/15には、石垣市議会議員の花谷史郎さんと、石垣市民で カンムリワシや水源調査など、環境問題に詳しい普天間明日香さん。2回目の8/21には、石垣市住民投票を求める会の代表・金城龍太郎さんと、宮良麻奈美さんにお越しいただきました。

 

石垣島をはじめ、鹿児島県から沖縄県にかけて、種子島から与那国島までを結ぶ7つの島に自衛隊基地が配備される計画の中で、石垣島については、近隣住民がこの計画そのものを当初まったく知らされず新聞紙面でいきなり知ったり、環境アセスメント調査も実施されぬまま造成工事がどんどん進んだりと言う中で、そもそもこの島で生きる人たちの 賛成も反対も含む多様な意見を明らかにし、分断なく話し合いを持って進めたいという島の若者たちが中心に立ち上がり、住民投票の実施を求めて島の全有権者(約3万8千人)の1/3にあたる14,263筆の法定署名を集め、島の憲法とも呼ばれる自治基本条例に市長に義務づけられた住民投票の実施を議会に求めたものの、2度に渡り議会が否決をしたため、裁判所に住民投票の実施義務付けを申し立てたものです。

自衛隊基地に賛成か反対か、という二元論でなく、
そもそも代々暮らしを営んでいる場所の近隣に何かものが建つというときに、説明や相談もなく、ある日突然知らされて、というのはまったくもって尊重のないことで、基地をつくるにしても それがなぜ必要なのか、なぜ石垣島のこの場所でなければならないのか、どんな危険な可能性があるのか、他に代替案はないのか、環境への影響はどうなのかなど、検討と話し合いを重ね、一人一人の多様な意見や立場は尊重されるべきものであるという、民主主義の基本原理がまったくもって無視されているという現状について、私たちカンパニアはもっとも問題意識を持っていて、その点をゲストにお願いしたみなさんと共通認識として共有していることだと思っています。

残念ながら、27日に裁判長は「住民投票の義務付けが訴えの対象に当たると解することはできない」という、提訴の勝敗以前の問題として門前払いをするという事態を受けて、石垣市住民投票を求める会では 再び住民投票の実施を求めて控訴を決めています。

この問題は、石垣島だけの問題ではない、日本の民主主義そのものの危機ととらえ、カンパニアではこれからもこの問題を注視し、一人一人の意見が尊重され 話し合いの中で異なる意見の統合が計られる成熟した社会を目指し、ひとつひとつできることをやってゆきたいと思っています。

8/15、21のイベントでは、ご参加いただいたみなさまに寄付のお願いをし、2日間のべ65名の参加者のうち、20名の方(2日間とも参加された方もお一人と数えています)から計6万円のドネーションをお預かりいたしました。
このうち半分はカンパニアの寄付として受け取らせていただき、半分の3万円を 今回ゲストに来ていただいたみなさんと相談の上、
石垣市住民投票を求める会に2万円、石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会に1万円を振り込ませていただきました。

また、10月以降も 定期的に石垣島とオンラインを結んで、この問題について 共に考え、支え合ってゆきたいと思います。

石垣市議・花谷シローさんのTwitter