つながりを取り戻すワーク for youth
開催報告

文:寺社下茜(参加者の一人・NPO法人セブン・ジェネレーションズ理事)

2024年 2月10日 (土) 〜12日(月/祝) 、東京都八王子市にある大学セミナーハウスにて、若いアクティビストたちのエンパワメントと連帯を目的にした「つながりを取り戻すワーク for youth」合宿が開催され、10-30歳の参加者13人と、ファシリテーター/主催の5人の計18人が、2泊3日を共にしました。

日中は太陽の暖かさが感じられるものの、朝晩はまだ寒く、道沿いに雪も残る2月。
たくさんの木々に囲まれ、鳥の声も聞こえてくる大学セミナーハウスに集った18人の輪は、自己紹介と、それぞれが家から持ってきた、自分を見守ってくれるものを祭壇に置くところから始まりました。

学校教育、気候変動アクション、対話、場づくり、身体表現、パーマカルチャーなど、普段は別々の活動をしているメンバーが、それぞれにとって、大切だった子供の時の体験や、自分が自分を信じられるように助けてくれた人のこと、自分自身について感謝していることなどを分かち合っていく中で、初めましての どきどき が少しずつ、あたたかい ほくほく になっていきました。

1日目の夜には、ファシリテートをしてくれている由香(齊藤由香さん)から、「みんな、私たち全員、星で出来てるって知ってる?」という、BIGな問いかけが。

そこで生まれたやり取りから、何人かが学生時代に歌った合唱曲、「Cosmos」が話題になり、その場で照明を落として、小さな明かりを灯して歌を歌うことに。

「君の温もりは 宇宙が燃えていた 遠い時代のなごり 君は宇宙 

   百億年の歴史が 今も身体に流れてる」

名前を持った自分でありながら、人であり、動物であり、生命であり、星であり、宇宙である私たち。

2泊3日、たくさんの体験を共にさせてもらいながら、 私は「ゆっくりと時間をかけながら、途方もなく小さく、そして大きな自分たちに息づく力、ぬくもり、そして、役割を、共に思い出していく機会をもらった」ように感じています。

普段は、気づかず個人(”個別”の”人”)としての自分を切り取って、焦って頑張りすぎたり、反対に、こんな自分じゃダメだと自信を無くして心細い気持ちになったり、その小さな枠に目の前の全てを結びつけて、いつの間にか押しつぶされそうな気持ちになることもよくあります。

ですが、合宿中何度も出てきた「集い、問い合うことが力」という言葉通り、
この3日間、共に心を開き、問い合う = 自分にとっての正しさだけではない何かに耳を傾けてみる中で、何度も、お互いの「間」から現れてくるものに触れ、
改めて “私たち” の持つパワーに癒され、勇気をもらう体験をしました。

お互いを知り、自分を知り、笑い、怒り、涙し、
共に踊り、歌い、描き、分かち合い、学び、触れて、発見する中で、
私たちは一人じゃないこと、同じ時代にこの地球を生きていること、お互いがお互いと関わり合うことで初めて生まれるものがたくさんあること、
そのあたたかさと心強さが、少しずつ体に染み込んでいくような感じがしました。

(今回、小学生も3人、一緒に参加してくれていたのですが、 彼女たちと最終日、休憩時間に、お互いを押し合って遊んでいたら、そこから連鎖する動きを見て「生命システム〜〜!!!」「ほんとだシステムだ〜!!」と、早速、講義で習った生命システム理論の考え方が遊びに昇華されていて。 笑
そんな瞬間からもまた、私たちが共に想像、創造できることの可能性を感じさせてもらったのでした。)

今回の合宿では、対象者がユース世代ということもあり、参加する時の経済的な負担を軽くできるような取り組みとして、主催チームが個人的に寄付を募ったり、オンラインでチャリティイベントを開催したり、SGとカンパニアに協賛をいただいたりしながら、本当にたくさんの方のご支援をいただきました。

様々な形で、この場の開催を支えてくださった皆さま、関心を寄せてくださった皆さま、本当に有難うございます。

たくさんの人の、誰かを、何かを大切に思う気持ちの繋がりで、この場が生まれ、実現したこと。ゆっくりとその豊かさを味わっていると、その波紋が自分の心、体に広がり、また、自分にとっての大切が力強く照らされていくのを感じます。

それぞれの大切を生きながら、
またこの道の上で出逢う日を楽しみにしています。

これからも集い、問いあいながら、共に歩んでいくことができますように。