今年2月に韓国に一緒に行った仲間で、共有会や対話会を続けています。
今は、9/1 関東大震災での朝鮮人虐殺の犠牲者に対する追悼の場を、その前日の8/31に準備しています。
https://www.facebook.com/events/945078952665654

そのイベントに向けて8月は毎週月曜日に企画チームの4人が1つずつ記事を書いていきます。
今回は4回目。担当は、鈴木純子です。

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近くて遠い国・韓国。複雑な関係を解きほぐし仲良くなりたい。

近年お隣の韓国との関係がまた悪化している。
今に始まったことではないけれど、私は今とても気になっている。
何故なら私はここ数年で世界平和を願う気持ちの本気度が増してきたから。

私の普段の活動は「着るものからのアプロ―チで循環型社会の実現を目指す」ものだ。柱とする4つの事業のひとつ「ReFashionCaravan」は、多様性を表現したファッションイベント。私は循環型社会を実現にするには、多様性を認め合い調和し世界が平和になることが不可欠と考えている。このことは言葉だけでは伝えきれないため、いろいろな表現で伝えたり来場者とディスカッションする場としてイベントを開催している。
具体的なイベントの内容を少し書いてみると、ステージに登場するモデルたちは、肌の色、年代、セクシュアリティ、ルーツに持つ文化、などの違いがあるメンバー構成にしている。それらの多様性をファッションショーを軸に表現するのだ。表現方法は、衣装や音楽、踊りや演劇など。
観客の中には、『多様な人々のそれぞれがもつ魅力は調和により輝きが増すことを感じ「世界が一つなったらどれほど素晴らしいだろう?」と想像を膨らませました!』と感想を聞かせてくれた方もあった。

活動を始めて5年。世界は”気候危機”+”コロナ危機”に直面し分断の危機にあると言われている。そんなタイミングで、私たちももっと直接的に世界が平和になるための調和に貢献したいと思いが強くなった。
まずは隣国の韓国との間で複雑に絡み合った関係を解きほぐし
お互いを認め合い調和するにはどうしたら?
残念ながら私は韓国のことを知らな過ぎてまだ見当がつかない。

ただ幸いなことにとっかかりはつかんでいる。
昨年秋に友人に誘われミュージシャンで農家をしている方のライブに行った。ライブ会場に到着したのは最初の曲が始まったところで、歌声を聴いてすぐに「この人は何者?凄い!」と感じた。
天から降り注ぐような宇宙のエネルギーと何物でもドーンと受け止め育む大地のエネルギーを肉声という波動にして観客全員に送ってくる。会場にいる全員がひとつのエネルギー体になった感じがした。
「この人は音楽で人の心を一瞬で繋ぐ力を持っているんだ!」と思った。
その歌声の持ち主は実は韓国籍で、自分が生まれ育った日本と韓国を繋ぐツアーを計画しているという。その話を聞き、その場でツアー参加を決めた。
まずは素顔の韓国を知りたい。彼が企画するツアーなら、きっと民間の立場で日本と韓国の関係を解きほぐす何かヒントが見つかるかもしれない。そんな予感がしたのだ。

今年の2月に韓国ツアーは実行され私も仲間と参加してきた。一日目は庶民の暮らしぶりが分かる街を散策し市場に行き食事をした。夜は韓国人が国内を旅するときに利用するというサウナに泊まった。言葉が分からないなりに交流し、韓国人気質のようなものを肌で感じた。食事は美味しいし、人々は程よい距離感で親切だった。国同士の緊張感はみじんも感じなかった。

二日目は元従軍慰安婦の方々が生活する「ナヌムの家」に併設されている記念館を訪ねた。従軍慰安婦に関する沢山の写真や新聞記事、数々のデータの展示。印象的だったのは元慰安婦の方々が思いを語った映像。騙されて連れてこられ性奴隷として働かされ、何度も自殺未遂を繰り返したけれど死ぬことも出来ず、戦後に生き残って解放されたけれど帰る場所もなく差別を受けたという証言。同じ女性として、人として悲しみや怒り絶望感、無力感など様々な感情と思いで心も頭も混乱した。
最期に資料館でガイドをしている日本人男性に2つの質問をした。
ひとつ目は「この元日本軍従軍慰安婦問題は海外ではどんな点が注目されているのですか?」(この日もフランス人ジャーナリストが取材で訪れていた)
ガイド「2つの視点があって、1つは人権の問題。2つ目は戦争の責任の取り方について。」このことは日本にいると考えようとも思わない人の方が大半を占めるだろう。
ふたつ目の質問は「今ご健在の元従軍慰安婦の方々が生きている間に私たちがして差し上げられることはありますか?」
ガイド「今日知ったこと、感じたことを自分の言葉で伝えて、彼女たちが望む日本からの謝罪を実現させることにつなげることです」。
私はその日以来、差別について、戦争責任の取り方についてを深く考えるようになった。
ツアーはその後も続き、民族資料館に行ったり、日韓合同イベントに参加したり、毎日が楽しく刺激的に過ぎ、私は4日目に帰路に就いた。

日本に帰国し、ツアーでの体験を参加した仲間と振り返ったり、参加しなかった方々にシェアする会を開いたりもした。まだまだ韓国のことは知らないことばかり。関心をもったところから調べて仲間と情報交換も続けている。
そんな中で、関東大震災の時に起きたとされる「朝鮮人虐殺事件」についてディスカッションが始まった。

もうすぐ9月1日、関東大震災の慰霊式典が行われる。この日「朝鮮人虐殺事件」の犠牲者への慰霊式典も行われる。なぜ虐殺事件は起きたのか? 私にはここでも差別が大きく関係しているように思える。同じことを繰り返さないため、責任の取り方とセットでみんなと考えていきたい。
そのための場がこちら。
https://www.facebook.com/events/945078952665654

日本と韓国が真の友好国となることを願う方、ぜひご参加ください。

日韓問題はとても複雑でデリケートだ。こうして文字にしてネットにアップすることにも実は神経をつかっている。思いもよらないところで誰かを傷つけたり怒らせたりはしないだろうかと。
でも冒頭に書いた通り、私は本気で世界が平和になることを願っている。まずお隣の国と仲良くしたい。一緒に幸せな未来を作りたい。ただただその思いだけなのです。

鈴木純子